在支診(在宅療養支援診療所)とは?24時間対応の意味を札幌の訪問診療医が解説
「在支診」という言葉を、パンフレットや紹介状の中で見かけたことがある方もいらっしゃるかもしれません。正式には在宅療養支援診療所といい、訪問診療を行うクリニックの多くがこの枠組みで運営されています。ただ、この言葉が具体的に何を約束しているのかは、あまり知られていないように思います。今日はこの制度について、当院の考え方とあわせてご紹介します。
在支診(在宅療養支援診療所)とは
在支診は、通院が難しい方に計画的な訪問診療を提供し、24時間365日の連絡体制、必要に応じた往診や訪問看護との連携、緊急入院が必要になった場合の後方支援病院との連携までを整えた診療所のことです。制度上は、自院単独で体制を満たす「単独型」と、他の医療機関・訪問看護ステーションと連携して体制を満たす「連携型」があります。当院も、急変時24時間対応の体制を整えて訪問診療を行っています(体制の詳細は診療のご案内のページをご覧ください)。
「24時間対応」が意味していること
- 24時間の連絡体制:患者さんやご家族、施設からの連絡を常時受け付ける
- 24時間の往診体制:必要なときは夜間・休日でも往診できる仕組みを持つ
- 24時間の訪問看護体制:緊急時の看護訪問に対応できる
- 緊急入院の受け皿:入院が必要になった場合の連携先を確保している
これは、当院のスタッフだけが24時間張り付いているという意味ではありません。連携する医療機関・訪問看護ステーションを含めて、夜間や休日であっても「連絡を受ける→状況を判断する→必要な対応(往診・訪問看護・搬送の判断)につなげる」という流れが途切れないことが、在支診としての要件です。
管理料は「体制が確保されていること」への評価
訪問診療でいただく在宅時医学総合管理料などは、計画的な医学管理に加えて、この常時対応の体制が確保されていることに対する評価という側面があります。ですから、この体制をきちんと機能させることは、私たちにとって制度上の約束であると同時に、患者さんやご家族に対する責任だと考えています。
ご家族・ケアマネージャーの皆様が確認しておきたい3点
- 夜間・休日の連絡先はどこにつながるか。誰が、どのくらいの時間で折り返してくれるか
- 実際に往診に来るのは誰か(自院のスタッフか、連携先か)
- 入院が必要になったときの搬送先・搬送の手順はどうなっているか
この3つがすぐに答えられる状態であれば、24時間体制が実際に機能しているかどうかの目安になります。夜間・休日の対応の考え方は、訪問診療と往診の違いについての記事でも触れています。
夜も休日も、迷わず連絡いただける関係を
24時間365日、住み慣れた場所で療養を続けられるようにする——在支診という仕組みが目指すこの約束を、札幌市中央区を中心に訪問診療を行う当院も大切にしています。看板や名称よりも、体制を実際に機能させ続けることがいちばん重要だと考えています。制度や体制について不明な点があれば、初めてのご相談の段階でも遠慮なくお尋ねください。訪問診療を始める流れについてはこちらの記事もご参照ください。
札幌インターナショナルクリニック 院長 吉峰 玲